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戯言ですー<パリオペラ座は生きている(TV)> [marine的コラム]

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4月24日20時からBSジャパンでパリオペラ座特集番組が放送されています。
…私も両親に頼んで録画してもらいつつ、母に実況で何をやっているか教えてもらっています。
それでイライラすることがあったので、思いつくままにその不満を書き綴っていきます。
もし嫌な気分になった人がいれば、心から謝罪させてもらいます。

番組自体はいいと思うんです…バレエやパリオペラ座初心者には。
ガルニエ宮の上から下まで徹底的に紹介したり、
オスマンのパリ大改造について知らない視聴者にガルニエ宮のできたきっかけを教えてくれたり…。
またパリの街まできちんとスポットを当ててくれていますし。
(パリの小劇場の紹介までしてくれているし。
(…例えば、『天井桟敷の人々』の舞台にもなったと言われているテアトル・デジャゼとか。))
本当にパリオペラ座についてあまり知らない人にとってはちょうどいい番組かと。
私もこの番組の話を聞いて、色々と学ばせてもらいましたし。

でも、私はガルニエにもパリオペラ座バレエにも何度も足を運んでいる人間です。
…留学なんてものも今現在やらせてもらっているし。(パリではないですけど。)

だからこそ思ってしまうこと、言いたくなることがたくさんあります。。。

ナビゲーターさんがバレエを習っていらっしゃった方ということは、
私自身きちんと雑誌などで以前から知っていました。
でもね、パリオペラ座の魅力はバレエだけではないのです。
確かにガルニエは「バレエの殿堂」です、それは認めましょう。
しかし、パリオペラ座が好きな理由として「バレエが好き」というのはどうなんでしょうか?
ガルニエもオペラバスティーユもオペラとバレエの両方なくしてはやっていけない劇場です。
どちらが欠けても駄目なんです、両方がなくてはパリオペラ座ではないのです。
それなのに…その答えを言うなんて私にはありえませんでした。
それだけでなく「バレエが好き」という理由だけならパリオペラ座に固執しなくてもいいでしょう?
ロシアにもイギリスにもアメリカにもイタリアにもドイツにもオーストリアにも
素晴らしいバレエ団員が踊っているところがあります。
それなのに、どうしてパリオペラ座がいいのか?-その答えを視聴者は望んでいたんです、きっと。
私なら「華やかさ」「上品さ」「ガルニエでしか観られない舞台の輝き」…そういうものを答えたのに。
あのナビゲーターさんをなぜ起用したのか、私には理解不可能でした。
また、そのような答えを求められているんだということをすぐに理解できない人を
どうしてナビゲーターに選んだのか、声を大にして製作スタッフにお聞きしたいぐらいです。
しかも、「<パリオペラ座バレエ>を観たいと思っていたんです」とあのナビゲーターさんにいわれても、
「あなたは結婚なさっているんですし頑張って予定を空けさえすれば観られたんじゃありませんか?」
と私は言いたかったですね。
私は本当に普段の生活を節約しようと努力してパリへの旅行費やバレエの鑑賞費を出しています。
というのも、本気で行きたい、観たい、と思ったから。
…というような理由から今回のナビゲーターは私の中では評価が高くないですね。。。
もうちょっと彼女にできることや言えることがあっただろうに、という気持ちになりました。

また番組の意向もあったのかもしれませんが、
レペットでお買い物をついしてしまうナビゲーターというのはどうなんでしょうか?
これでは一般のパリ観光客と変わらないじゃないですか?
パリに来てレペットに行けば…いつも日本人が靴を購入しています。
日本人はブランド好きだから仕方ないけれど、私はその風景を観るたびにいつも嫌になります、
…日本人ならではの個性をなぜ追求できないの?と言いたくなってしまいます。
(だから某ブランドのフランス人店員に日本人は馬鹿にされたんだよ!(2007年3月の話。))
それなのに、あのナビゲーターさんはレペットで他の日本人観光客と同じように靴を購入されたそうです。

そんな靴を買う暇があれば、ガルニエの墓参りをした方がずっと良かったのに。
きちんとパリの花屋さんでお花を用意してそれを持って墓参りに出かける…
またパリオペラ座に通ったドガの墓にも訪ねてみる…
私にしてみれば、そのほうがずっとナビゲーターらしいと思います。

番組の内容についてもファッション雑誌的なミーハー的なアプローチばかりで
内容がはっきりいってつまらないです。
パリオペラ座についてある程度知っている人ならばこの番組を見て
「エイマンとドロテちゃんのジゼルのリハーサル風景、椿姫の映像、衣装部の様子…」
と数える程度のものしか良かった点を挙げられないのではないかと思います。
…あああ、NHKのマニュエル・ルグリさんアデューレポート番組とは雲泥の差。…情けない。
今、若者のテレビ離れが進んでいるといいますが、
それはそれぞれの番組に彼らがまったく魅力を感じられないのが原因ですし、
その魅力を作り出せないテレビ局側の問題でしょうね!
ミラノスカラ座なくしては今の劇場はないーというような説明も必要だったと思いますが、
それについてもだらだらと説明するのはどうなんでしょうか?どこがパリオペラ座特集なんでしょうね?

きちんとパリオペラ座バレエ学校公演のリハーサル風景も衣装部の様子も劇場内部のことも
8分という短い時間の中できちんと良い部分だけをピックアップして放送した、
フランスのニュース番組のパリオペラ座バレエ特集コーナーの方がどれだけ質が高かったことか!

民放に少しでも期待した私が馬鹿でした。
これからはNHKの番組しかそういう期待を持たないようにします。

26日にNHKのBS2でパリオペラ座の『バレエリュス』とボリショイバレエの『パリの炎』が放送されます。
また日本で夏ぐらいにパリオペラ座バレエのエトワールであるオーレリ・デュポンのドキュメントDVDが
発売されることが決まっています。

そういうものを見て、心をクリーンにしたいなあと思いました。

ではでは、失礼します。
もし、ナビゲーターのファンの皆様やこの番組を好きだと思った人が
この記事をご覧になったのであれば心からお詫び申し上げます。

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